【教室便り】新大宮教室
受験生の「熱」
こんにちは!KECゼミナール教務部 数学科主任の竹本です。
今まさに中学受験シーズンも大詰め!そして高校入試も、奈良県私立入試が2/6から開始します。新大宮教室は奈良教育大附属中専用の教室ですので、みんな中学受験を経験している生徒たちばかりですが、新規開講ということもあり、今は中3生(=受験生)が在籍していません。
受験生がいる他の教室では、夜遅くまで自習室に残って勉強したり、先生に必死に質問をしている受験生の姿をリアルに見ることができます。今中1・中2の皆さんが中3になったとき、後輩に「熱」が伝わるような、そんな受験生になって欲しいなと思っています。
私が中3の受験生だった頃の話を少しさせてください。当時一番仲が良かった友達のMくんがいました。その子と私は同じ高校を志望していたのですが、秋の実力判定模試で私はA判定、一方のMくんはE判定でした。
その日を境に、Mくんの様子が一変しました。休憩時間も本を開き、スキマ時間でもずっと勉強をしていました。授業での様子も、必死の表情というか・・・とにかく「熱」が伝わってきたんですね。私とも、全然遊んでくれなくなりました(笑)
そして入試当日、一緒に受験会場に向かっているときにMくんから言われた一言が、30年以上経っても忘れられないんです。
「俺、この3ヶ月、誰にも負けない位努力してきたから、今日は絶対に合格するねん。」
この言葉を聞いた私は、当時衝撃を受けました。学力とか点数とかではなく、人として「負けた」と思ったんですね。もちろん、Mくんが近くで努力している姿は見ていましたが、「誰にも負けない努力をしてきた」って自分で言い切れるって、本当にスゴイ……
受験は、合格・不合格の結果がすべてではありません。毎年、入試に向かって真剣に頑張っている受験生を見ていると「人間的に大きく成長したなぁ」と思わされることがたくさんあります。キツくても真正面から挑み続けた生徒たちは人として大きな力を身につける。それはきっと一生の支えになってくれるに違いありません。
そんな受験生の「熱」を見たくてこの仕事を続けているんだ……
冬になると毎年Mくんのことを思い出すのです。新大宮教室の皆さんも、もうすぐ学年が上がり、また一歩受験に近づきます。誰が発火点となり「熱」を起こしてくれるのか、今から楽しみです。