奈良女子大学附属中等教育学校 令和6年度(2024年度)の入試対策ポイント
奈良女子大学附属中等教育学校
入試対策ポイント
令和6年度(2024年度)一般適性検査
表現Ⅰ(国語)入試対策
1.「文章の全体像」をつかむ「読み」の習慣化
「論説文」「物語」のいずれの出題であっても、「文章の全体像の把握」を求める出題はされています。
その点では、①論説文・説明文において「文章全体の主旨の読み取り+全体の主旨に関連させた部分の主旨の読み取り」
②物語において「全体の主題(テーマ)+主題に関連させた『人物像』『心情』の読み取り」を習慣化することが大切です。
2.「伝える表現・伝わる表現」を心がける「記述・発言」の習慣化
「文中のことばを利用して」という指示がある場合でも、単純な本文引用の解答では「意味が伝わらない解答」になってしまいます。
まず心がけることは、 (「語彙力」などの知識ではなく)自分の記述・発言が相手に伝わるものになっているかをセルフチェックする姿勢が大切です。
3.「問題意識をもつこと+意見を構築すること」の習慣化
本文内容に対して、「わかった」でとどまらずに、 本文内容に対する自分の意見や、本文を踏まえての「自分(あるいは社会)は今後どうあるべきか」についての考えを持ち、 「批評」意識を持った発展的な読みをする習慣を持ちましょう。
4.上記1~3実現のための具体的アクション
「理解→意見構築→アウトプット」の反復によって、 上記の「対策1〜3」が身につきます。
具体的には次の①②を行いましょう。
①文章内容を自分なりに要約して「他者に伝わるように」表現してみる。
②本文内容に関する自分の考えを持ち「他者に伝わるように」表現してみる。
表現Ⅱ(算数) 入試対策
1. 算数の問題を解く際に、式や言葉を使って筋道を立てて相手に伝わる答案作成を心がける。
日頃から問題を解く際に、 途中の式を書く習慣を身につける必要があります。
この式は必要ないだろうと思われるものでも、 相手にわかりやすく伝えるために必要かどうかを考えるようにすること。
また、 部分点を取るためにも、 たとえ最後まで解けなくても、 わかるところまではきちんと式や説明を書くようにしたましょう。
2.理由や規則性を説明する基本動作を身につける。
理由などを説明する問題については、 例年同様に今後も出題される可能性が高いです。
特に、 言葉や図を用いて説明する問題 がよく出されるので、算数の知識や図形の性質をきちんと言葉で説明できるようにしておくこと。
表現算数や各講習の記述編で「説明問題」の練習もしていくので、 どのような点に注意して書けばよいのかを今後しっかり身につけましょう。
表現算数や各講習の記述編で「説明問題」の練習もしていくので、どのような点に注意して書けばよいのかを今後しっかり身につけましょう。
3. 図形やグラフの作図の問題を解くために、普段から図形やグラフをかいて問題に取り組む。
図形やグラフの作図の問題についても、今後出題される可能性が高いです。
グラフをかくことや図形の作図は、夏期講習や冬期講習の記述編でも授業の中で練習していくので、きちんと習得しましょう。
表現Ⅱ(理科) 入試対策
1.実験に関しての説明ができるようにする。
例年、奈良女子大学附属中等教育学校では「実験方法を説明する力」や「実験結果を考え、説明する力」、「実験結果から分かることを説明する力」などがためされ、大きく得点差が開く問題構成となっています。
そのために、普段から「なぜ」ということを考え、自分の言葉で書く習慣をつけておくことが大切です。
例えば、
「なぜこの実験ではこの操作をするのか」
「なぜこの結果になるのか」
「この表やグラフから何が分かるのか」
などを考え、文字にして書くという練習が効果的です。
普段から解き直しの時に、「なぜその答えになるのか」の理由を書くことを徹底していくことが重要になってきます。
2. 式や図を用いた説明もできるようにする。
今年度は出題されていないが、式を用いた説明や、図と文章で説明する問題が出題されることがあります。
式を用いた説明に関しては、まず普段から途中式を書く習慣をつける必要があります。
また、不必要に思われる式であっても、相手に伝える際に必要かどうかを考える習慣をつけましょう。
また、図による説明に関しても、相手に分かる図になっているかを考え、場合によっては器具の名前などを図の中に入れる習慣をつけておくことが必要になります。
表現Ⅰ(社会) 入試対策
1. 資料や図から読み取れることを分析し、表現できるようにする。
本文に記載されている内容やグラフ・写真などの資料を見て説明する問題が中心です。
資料から読み取れるデータや事実を書くだけではなく、読み取ったことを分析して要約する練習が必要です。
2.採点者に伝わりやすい文を書く。
主語や述語、目的語など文の基本的な要素を意識して、問題で問われていることにマーキングして答えを書きましょう。
解答欄のスペースも確認し、そのスペースにふさわしい字の大きさや文字数に注意してください。
小学校で学習した漢字の誤字は減点対象となるので、誤字や脱字にも注意しましょう。
3.語句の暗記だけではなく、論理的な思考を養う。
一問一答的な知識だけではなく、その事柄の背景も説明することが求められます。
地理・歴史・公民分野のことがらやデータに対する原因や背景などを理解しましょう。
そのためには、教科書以外にも環境問題などの国内外のニュースに普段から関心を持ち、それに対する自分の考え(解決方法や意見など)を文章で表す練習を行いましょう。
また、教科書・資料集に載っている絵や写真、グラフなどの資料に目を通し、その資料が何を表しているかを理解しておくことが必要です。
基礎的な知識を踏まえたうえで、模試や講習での記述編の授業を通し、多くの記述問題に取り組むようにしましょう。
表現Ⅲ 入試対策
1.アドミッションポリシーを確認する。
奈良女子大学附属中等教育学校のアドミッションポリシーの以下の3つの観点、特に③の観点を重視して、評価を行います。
①物事について興味や関心を持ち、幅広い知識を獲得できる生徒
②課題に対して粘り強く取り組み、自らの考えを、事実にもとづいて表現できる生徒
③問題を発見し解決するために、他者と協働できる生徒
「与えられた課題」は、小学校の各教科の内容に特化したものとはせず、また課題の完成度や知識の有無は、評価の対象にならないので、どのような課題が出されても積極的に話し合いに参加し、課題を解決するためにグループで作り上げることが必要です。
普段から自由な発想で、さまざまな物事に興味・関心を持って取り組むことが必要です。
2.「他者との協働」というキーワードを意識した自分の考えや意見を発表する。
奈良女子大学附属中等教育学校のアドミッションポリシーである「問題を発見し解決するために、他者と協働できる生徒」を意識し、みんなでいっしょに考える姿勢を示すことが大切です。
また、自分の意見を押し通すのではなく、他の意見の良い部分を認めることも協働につながります。
みんなで力を合わせて楽しく取り組むことができるものになっているのかを考えるようにすること。
3.自分の考えや意見を発表するときは、ゆっくりはっきりていねいに話す練習をする。
普段から自分の考えや意見を発表するときは、相手にきちんと伝わっているかどうかを意識しながら行うようにしましょう。
どうしても緊張していると早口になることが多く、最後の言葉が聞き取れないこともあるので、ゆっくりはっきりていねいに話す練習をしておきましょう。
令和6年度(2024年度)連絡進学適性検査
表現Ⅰ(国語) 入試対策
〇論旨をとらえる力を磨く。
その上で、 異なる資料を関連付けて読み、 自分の意見を構築する「発展的思 考」を習慣化させる。
出題形式は多様化していますが、物語文とはいえ、心情把握の問題は少なく、理由や状況を問う問題が大半を占める傾向です。
その点では、附小入試の本質は「論旨をとらえる力(要約力)」であると言えます。
つまり、どのような出題形式であっても、問われている内容を自分なりに言語化し、目の前の文章を言い換えたり要約したりする練習が必須です。
その上で、異なる資料の間に共通点や相違点、問題点などを見出す「発展的思考」を習慣化させることが重要です。
表現Ⅱ(算数) 入試対策
〇基礎力の定着と過去問を使った実践練習が重要。
ここ最近の傾向として、問題のレベルが一般入試に近づいてきて、一般入試と同じように、合格するためには表現Ⅱで高い点数を取ることが求められています。
受験算数の知識がないと解けないものも出題されるようになってきているので、受験算数の知識をきちんと身に付けておく必要があります。
特に、理由などを説明する問題は難易度が上がってきているので、 説明するときの手順やポイントを押さえた練習が必要です。
また、 比較的易しい問題も多く、それらを確実に正解するためにも、1学期と夏期講習できちんと基本問題を定着させて、 2学期以降の過去問演習などで実戦力を身につけられるようにしていきましょう。
図形やグラフの作図の問題についても、 今後出題される可能性が高いです。
グラフをかくことや図形の作図は、 夏期講習や冬期講習の記述編でも、 授業の中で練習していくので、 きちんと習得しましょう。
表現Ⅲ
① 「他者との協働」というキーワードを意識した自分の考えや意見を発表する。
奈良女子大学附属中等教育学校のアドミッションポリシーである「問題を発見し解決するために、他者と協働できる生徒」を意識し、みんなでいっしょに考える姿勢を示すことが大切です。
また、自分の意見を押し通すのではなく、他の意見の良い部分を認めることも協働につながります。
みんなで力を合わせて取り組むことができるものになっているのかを考えるようにしましょう。
② 時間内にグループの意見をまとめる練習をする。
今年度の入試では、話し合い後に発表の時間がありました。
以前は時間内に意見をまとめなくても問題ありませんでしたが、今回の場合や昨年度のように発表するためには時間内にまとめる必要があります。
そのためには、意見が割れたときの対応が重要です。
多数決で決めるのではなく、きちんと話し合いで解決することができるかがポイントです。
また、グループでどのように発表するのかも決めなければいけませんが、附小生は学校でもグループで発表する機会があるので、普段の授業でも積極的に取り組むことが重要です。