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【新学習指導要領高校編】2022年から大きく変わる高校での学び
目次
2022年度から大きく変わる高校の学習指導要領
2020年度は小学校、2021年度では中学校の学習指導要領が改訂されました。
そして2022年度から高等学校の学習指導要領の改訂が実施されます。
小学校、中学校で行われた改訂と異なるのが、一斉実施ではない点。
2022年度の学習指導要領が改訂されますが、対象となるのは2022年度入学の高校1年生からです。
2022年度の高校3年生や、高校2年生は改訂前のままですので、ご注意ください。
本日は、2022年度から始まる新学習指導要領についてポイントを絞ってご紹介します。
①高校の新学習指導要領 英語について
※必履修科目とは?
必ず高校の授業で学ばなければいけない必修科目のこと。
必履修科目でない科目は、学校によって授業として設定している場合もあればされていない場合もあります。
あるいは、個人で希望の科目を選択する形式をとっている学校など様々です。
小学校~高校までに習得する英単語数の増加
小学校では600~700語、中学校では1600~1800語。
そして今回の高校生は、1800~2500語に。
高校終了段階までに習得する単語数は、旧学習指導要領では約3000語だったものが、合計4000~5000語までに増加していることになります。
また具体的な目標として、英検で2級程度の力を身につけることを目指しています。
英語の4技能からさらに細かな5領域も育成
中学生までは英語の4技能「聞く」「書く」「読む」「話す」を育む教育が行われていますが、高校ではさらに英語の5領域も総合的に扱う授業が行われるようになります。
英語の5領域では、「聞く」「書く」「読む」に加えて、「話す〔やりとり〕」・「話す〔発表〕」と「話す」がより細かく分類されます。
「英語コミュニケーション」で、英語の4技能5領域をまんべんなく学ぶことになります。
「英語コミュニケーション」には文法や長文読解なども含まれます。
一方、「論理・表現」では「話す〔やり取り〕」・「話す〔発表〕」をメインに、発信力を鍛えます。
プレゼンやディベートなど、意見を交わしながら、自分の考えを英語で話す力を養うようになります。
KEC個別・KEC志学館個別ではこういった英語教育の変化に合わせ、一人ひとり異なるオリジナルカリキュラムで指導を行っております。
KECのオリジナルカリキュラムを通して合格を勝ち取った喜びの声をこちらからご覧ください。
②高校の新学習指導要領 数学について
数学Ⅲ・数学B・数学活用の一部を移行した、数学Cが新設
新設といいつつも、2011年度までは数学Cが入っていたため、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
今回復活する数学Cでは、
- 数学Bで扱っていた「ベクトル」
- 数学Ⅲで扱っていた「平面上の曲線と複素数平面」
- 数学活用で扱っていた「数学的な表現の工夫」(統計グラフや離散グラフ、図など)
が扱われることになります。
まとめると、数学活用はなくなり、数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B・数学Cの6分野に戻るということになります。
ただ、2011年度まで行われていた数学Cが戻ってくるわけではなく、学習する単元は異なることに注意が必要です。
数学Aの学習順序にも変化が!
数学Aは、これまで上記の図の2021年の順序で授業が実施されていました。
ですが、現在一部の学校では、
「図形の性質⇒場合の性質と確率⇒数学の人間と活動」という順番で実施している学校も。
さらに、全科目単元終了ごとに単元テストを実施する学校もあるとのことです。
③高校の新学習指導要領 社会について
地歴の必履修科目として「地理総合」・「歴史総合」が新設
これまでの地理・歴史では
- 「世界史A」、「世界史B」のうちから1科目選択
- 「日本史A」、「日本史B」、「地理A」、「地理B」から1科目選択
の合計2科目を必履修としていました。
2022年度からは、A・Bといった構成が廃止され、「地理総合」「歴史総合」を新設、必履修科目として設定。
さらに発展的な学習科目として「地理探求」「日本史探求」「世界史探求」も新設されました。
公民に必履修科目として「公共」が新設
公民はこれまで「現代社会」「倫理」「政治・経済」の中で1科目を必履修として設定していました。
2022年度からは、「現代社会」がなくなり、新しく「公共」が加わりました。
さらに必履修科目は「公共」となり、「政治経済」・「倫理」が選択科目になりました。
④高校の新学習指導要領 情報について
「情報Ⅰ」が必履修科目として新設
これまでは「社会と情報」「情報の科学」が必履修科目となっていましたが、2022年度からは再編され新たに「情報Ⅰ」が必履修科目として設定されました。
さらに選択科目として「情報Ⅱ」も新設。
内容としては、プログラミングに関するものが多くなりました。
2025年度大学入試から「情報」が大学入学共通テストに追加!
2025年度の大学入試とは2025年1月に実施される入試です。
つまり2022年度に入学した高校1年生が対象となる入試です。
これまで大学入学共通テストは、「国語」「地理歴史」「公民」「数学」「理科」「外国語」の6教科30科目でしたが、新たに2025年度入試にて「情報」が加わり7教科21科目に改革される予定です。
大学入試センターでは、サンプル問題が掲載されています。
また2025年度入試では、2021年度で導入見送りとなっていた「記述問題」の導入も行われます。
かなり大きな改革が予想されています。
新学習指導要領に伴う定期テストの変化
新学習指導要領では、成績評価の観点が以下の3つになりました。
- 知識・技能
- 思考・判断・表現
- 主体的に学習に取り組む態度
評価観点の変更により、これまで当たり前だった定期テストに変化が起きています。
例えば、奈良県の一部の公立高校では中間テストが実施されなかったり、定期テストではなく単元テストに変更となっている学校もあります。
なぜこのような変化が起きているのでしょうか?
これまで実施されていた定期テストだけでは、新しくなった評価観点の「思考・判断・表現」や「主体的に学習に取り組む態度」を評価することは難しいためです。
そこで定期テスト以外にも、レポートやワークなど授業内での取り組みも大きく評価していく流れに現在は変わっています。
これまでのようにただ知識を試されるペーパーテストの対策だけでなく、プレゼンやワーク、レポートなどの取り組み方の対策も必要となるでしょう。
高校 新学習指導要領まとめ
では改めて、高校の新学習指導要領改訂ポイントをおさらいしましょう!
英語の変化
- 習得する単語数が小学校から高校までの3年間で4000~5000語に増加(以前は3000語)
- 英語の4技能である「話す」が細分化され、「話す〔やりとり〕」「話す〔発表〕」になり、英語の5領域を強化する内容に。
数学の変化
- 数学Ⅲ・数学B・数学活用の一部を移行した、数学Cが新設
社会の変化
- 地歴の必履修科目として「地理総合」・「歴史総合」が新設
- 公民に必履修科目として「公共」が新設
情報の変化
- 情報Ⅰが必履修科目として新設
- 2025年度大学入試にて「情報」が加わり、6教科8科目へ
このように2022年度から大きく改革される高校の学習内容。
しっかりと対策をしていきましょう。
KEC個別・KEC志学館個別では、
常に学校授業の変化をキャッチし、対応しています!
2022年度から始まる高校の学習指導要領改訂についてご不安の方は、早め早めに対策をしていきましょう!
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